2017年5月25日(日)晴れ~雨~晴れ
今日は今シーズン最初の谷川岳/一ノ倉沢ガイドです。
前日は雨が降っている所がありましたが
今日の天気予報は晴れ!!
てんきとくらす谷川岳でも A になっていました。
なので予定通り出発です。
アプローチはMTBを使用しました。
何パーティも抜いてあっと言う間に一ノ倉沢出会いに到着。

今年は残雪が多いですね。
まだこんなに残っています。

一ノ倉沢は青空が広がっていて
今日は快適なクライミングになると思っていました。

晴れてくれれば
多少、岩が濡れていてもすぐに乾いてくれます。


雪渓はアイゼンが無くても歩けます。

テールリッジの下部はほとんど埋まっていて
登るのは10mほどしかありません。
念のためここからザイルで確保しながら登ります。

衝立岩が大きくなってきた頃には
国境稜線付近にガスがかかってきました。

テールリッジは乾いていて快適に登れます。


テールリッジ基部の中央稜は
すでに何パーティかが取付いていました。
今日の一ノ倉沢は大盛況ですね。
南稜へ向かうパーティも見えます。
この分だと南稜も混んでいそうです。

烏帽子沢奥壁の基部トラバースは
濡れていて悪いので
南稜テラスまでザイルで確保して登ります。
南稜を見上げた所
もうかなりのパーティが取付いていました。

南稜にはガスがかかっていますが
一ノ倉沢出会い方面は晴れています。

取付きには4パーティほどが順番待ちをしているので
私たちも準備をして待機。

かなりの時間待ってやっと順番が回ってきました。

南稜は岩が乾いていれば
なんてことはないルートなのですが
濡れているとかなり滑るので
難しくなってグレードがアップします。


1ピッチ目を登っても
まだ上が詰まっているので
テラスでまた待機になります。

2ピッチ目の凹角を登って上を見上げると
2パーティ先の先行パーティのトップが
3ピッチ目でかなり苦戦していてまったく動きません。
濡れていて相当滑るみたいです。

ゲストの方は凹角を抜けてきてビレーポイントに到着。
上を見上げながらここでも長時間待機になりました。

今日のゲストの方は一ノ倉沢がデビュー戦になります。

状況はよくありませんが嬉しそうですね。(^^)

そして3ピッチ目をリードします。
案の定、濡れていて相当滑ります。
残置ハーケンは老朽化したのが数本あるだけ。
岩が乾いていれば簡単なルートですが
今日は結構、悪いです。
3ピッチ目を登り切った頃には
完全にガスに覆われていて雨も降っています。


先行パーティを見てみると
また上のテラスで渋滞しています。
南稜テラスに着いてから約3時間が経過。
この調子では
ここから終了点まで登ったら何時間かかるか分かりません。
たとえ登り切ったとしても
懸垂下降の大渋滞にはまってしまうのは確実です。
下降するなら今が潮時です。
今日のこのコンディションで無理に登る必要もないので
また天気のいい日に出直すことに決めました。
ここから懸垂下降することにしました。

もうガスで完全におおわれてこんな感じです。

烏帽子スラブも濡れていると悪いので
懸垂下降していきました。




テールリッジに出て一安心。
しかし、テールリッジの下りも悪いので
気を抜かずに下山ます。

衝立岩も半分隠れています。

テールリッジの最後は懸垂下降して雪渓に降り立ちました。

ここまで来てやっと一安心です。

雪渓の上には大きなブロック雪崩の後が残っています。

振り返ってみると
南稜テラスから上だけに雨雲がかかっていました。

一ノ倉沢出会いに着いた時には
大勢の観光客でにぎわっていました。

今日は3ピッチ目で下降しましたが
アプローチ、ルート、下降ともに
厳しい一ノ倉沢を体験していただけて
いい体験になったのではと思います。
今日はお疲れ様でした。