2018年11月20日(火)曇り


昨日に引き続き今日も広沢寺でクライミング講習会です。

今日はマルチピッチクライミング(初級)講習会。

昨日は岩場は貸きりだったのですが

岩場に行ってみれば週末かと思うぐらいのクライマーの数です。


午前中は岩場の基部で技術講習なので問題ありません。


まずは各種ビレーポイントの作成方法。

とにかく状況によって安全に素早く作成する必要があります。


まずは細い立木などをたくさん使っての作成方法。

2ヶ所からの流動分散。


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4か所からの流動分散。


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抜けそうなボルトへのタイオフ。


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ボルト1本と細い立木などを使っての固定分散。


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バックアップの長さはマリナーノットで調整します。


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ビレーポイントのボルト2本を同時にバックアップ。


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180cmのシュリンゲで

岩を使ってのビレーポイント作成。


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小さい岩ならクローブヒッチで

ガースヒッチよりも外れにくいです。


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ビレーポイントでのセルフビレーの取り方。

ビレーポイントの作成には直接シュリンゲを通す流動分散、カラビナを使った流動分散、
固定分散などなどやり方はたくさんあります。


最近は固定分散にこだわって作るクライマーが多いですが

抜けそうな支点を使う場合は迷わず流動分散です。


固定分散は抜けた時の安全を高めるやり方ですが

抜けそうな支点の場合は流動分散にして

荷重を分散してまず抜けないようにしなければなりません。


抜けそうな支点で固定分散にして引かれる方向が変わって

荷重が一点集中になり抜けてしまったら元も子もありませんね。


ビレーポイントは状況にあわせて臨機応変に作らなければなりません。


ビレーポイントの崩壊は命取りになります。

実際にビレーポイントの崩壊でパーティ全員が墜落した事故もあります。


特にリングボルトやハーケン類は

経年劣化したものが多数あるので

抜けるものだと思って扱った方が無難です。

今までに実際に抜けたことも何度もあります。


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ジジを使ってのセカンドのビレーと

万が一登れなかった場合の引き上げ方法。


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セカンドの2人が登ってきてセルフビレーを取った所。

よくデイジーチェーンでボルト1本に直接ぶら下がっているクライマーがいますが

抜けたら終わりです。


ハンガーボルトだと抜けないからいいと思ってやっていると癖になってしまい

抜けそうなボルトやハーケンでも無意識でやってしまう事があります。

そういうときに限って抜けて墜落したりします。


環付カラビナは全て上向きにセットします。

そうすることで閉め忘れをすぐに見つけることができます。


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ザイルをセカンドに渡し

トップが登り始めるまでの手順。


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懸垂下降での手順とザイルの投げ方。


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引きザイルは必ず下側に。

下記のように引きザイルを上にすると

岩に押さえつけてロックしてしまう場合があります。


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抜けやすそうなハーケンやリングボルトの支点を使う場合は

ザイルを通すシュリンゲは必ず流動分散か固定分散にします。

ループにしてザイルを通すのは厳禁。

ザイルの流れが悪そうであれば迷わず捨てカラビナをかけます。


制動力の強い懸垂下降。

空中懸垂でもほとんど力はいりません。


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午前中は岩壁にはザイルがスダレ状態でしたが

他のクライマーがお昼休みに入ったところで

マルチの実践クライミングを開始です。


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午前中の手順どおり

2ピッチで岩壁上部まで登ります。


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登り切ったら

今度は2ピッチで懸垂下降。


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素早く、安全に下降する手順を覚えてもらいました。


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〇野さんはマルチ初級講習会は2回めでしたので

ずいぶんと理解ができたようでした。


〇橋さんはマルチクライミング経験者でしたが

今までの方法は忘れてもらって

今日の方法をしっかりと身に着けてもらえればと思います。


今日はお疲れ様でした。


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