2020年3月29日(日)雪~曇り

今日はクライマーのための雪上技術講習会を開催です。

通常は立山で2日間で開催するのですが、近場で参加したいとのことで谷川岳の天神平スキー場で開催することとなりました。

4名の参加の予定でしたが1人がキャンセルで3名にご参加いただきました。

前日の夜から雪が降り続き一晩で50cmほどの積雪となっています。

講習は天候の回復を見越して開始を2時間遅くしました。

RIMG3207

ロープウェイ駅を出発して最初の尾根まで登ります。

RIMG3208

ご覧の通りかなりの積雪です。

RIMG3211

準備をして早速、講習会を始めます。

今日の講習会の内容は下記のとおりです。

1 確保 
 (1)セルフビレー(ピッケル、デッドマン、スノーバー)
 (2)スタンディングアックスビレー
 (3)腰からみ
 (4)肩からみ

2 登攀
 (1)スタカット
 (2)コンテニュアンス

3 コンテで雪庇やクレバスに墜落したときの対処方法 
 (1)引き上げ用アンカー&バックアップのセット
 (2)引き上げ(1/3)

4 雪壁での懸垂下降
 (1) ピッケルを使い、下降後に回収する。
 (2) ピッケル、バイルを使い、下降後に回収する。
 (3) ペグ、ベニア板等の使用。
 (4) スノーボラード
 (5) 不安定雪面で確保しながらの懸垂

5 ショートローピング
 (1) 登行
 (2) 斜上
 (3) トラバース
 (4) 下降
 (5) ロープの持ち替え

最初にショートローピングから始めました。

RIMG3213

セット方法、歩き方、確保のしかたを説明して実際に確保しながら歩きます。

RIMG3214

昨日までの雪面ならある程度固まっていて講習には丁度良かったのですが、今日はドカ雪のために歩いてもラッセルになってしまいました。

RIMG3216

RIMG3219

RIMG3222

次は雪面での各種確保方法。

肩がらみ。

RIMG3223

スタンディングアックス。

アックス側のザイルを脇の下から出すのと肩から出すのとの制動力の違いを比べます。

RIMG3225

それほど大差はないですね。

RIMG3224

RIMG3226

ピッケルでのセルフビレー。

RIMG3227

雪面が固い場合のスノーバーのタイオフ。

RIMG3229

デットマンのセット。

RIMG3230

RIMG3231

RIMG3234

RIMG3235

RIMG3236

氷河や雪庇で先頭が墜落した場合の確保と引き上げ方法。

RIMG3237

RIMG3239

アンカーとバックアップをしっかりとセットして1/3で引き上げます。

RIMG3240

今回は便宜上、確保は右の方だけですが、通常のセットは2人とも同じ方法でセットしておきます。

RIMG3246

先頭が墜落したらピッケルで借り固定。

RIMG3249

引き上げ用アンカーのセット。

RIMG3254

借り固定を外してバックアップアンカーのセット。

RIMG3262

RIMG3264

そして1/3又は1/5で引き上げます。

RIMG3267

ロックンロール、タイブロック、プーリーを使うとかなり抵抗が少なくなり引き上げが楽になります。

RIMG3268

RIMG3269

ランチタイムの時には天候も回復してきて谷川岳が見えてきました。

RIMG3274

次は懸垂下降の練習。

RIMG3276

スノーボラード。

RIMG3279

しっかりとザイルが雪に食い込むように穴を掘ります。

RIMG3282

自作のアンカー用のアルミプレートを使用。

RIMG3287

これでも十分懸垂下降できます。

RIMG3290

ピッケルで懸垂下降して回収する方法。

RIMG3291

RIMG3293

RIMG3295

ザイルを引けばピッケルが抜けて落ちてくるので要注意。

固い雪の場合はちょっとしたコツがいります。

RIMG3298

RIMG3299

最後にショートローピングの復習を少し。

RIMG3305

RIMG3306

RIMG3310

RIMG3312


RIMG3314

今回は雪山のクライミングで使う技術だけの講習会でした。

コンテでの引き上げ方法などはちょっと手順が複雑な所もあるので復習をしっかりとお願いします。

今回は大雪でどうなるか心配でしたが予定通りの内容で開催できました。

今日はお疲れ様でした。

バナー1

バナー3