2019年9月17日(火)晴れ
今日から3日間でセルフレスキュー講習会&チームレスキュー講習会を開催です。
セルフレスキューの技術講習会には青森県から2名、栃木県から1名の方にご参加いただきました。
2日間の技術講習で覚えた技術を使って3日にチームレスキューの実践訓練になります。
今日の講習内容は下記の通りです。
【1】ザイルの結び方等
1 末端のアンカーへの固定(フィックスの場合)
(1) ダブルインクノット
(2) 8の字+インクノット
(3) ラビットノット
2 中間固定
(1) 8の字
(2) インクノット
3 中間移動固定
(1) マッシャ
(2) プルージック
4 中間移動固定のアンカーへの固定
(1) マリナーノット
5 ザイルのつなぎ方
(1) スクェアフィッシャーマン
(2) ダブルフィッシャーマンノット
(3) オーバーハンドノット
6 立木などへのフィックスの固定
(1) 巻き結び
(2) ブーリン
【2】トップの確保
1 トップの確保方法
(1) ATCなどの器具
(2) 半マスト
(3) トップが墜落した場合のテンションからの脱出、ザイル固定
【3】セカンドの確保
1 ジジ、ビレーデバイスなどの確保器具
(1) セカンドの確保方法
(2) セカンドが墜落した場合のザイルの出し方
2 ムンター(半マスト)
(1) セカンドの確保方法
(2) セカンドが墜落した場合のザイルの固定
【4】仮ハーネスの作成(腰+胸)
1 120cmシュリンゲ2本
【5】岩角にザイルがあたる場合
1 Tアングル(立木2本+ザイル)
2 グレインティマーの使用(ザイル保護用の専用カバー)
3 ザックの使用
4 丸木の使用
【6】懸垂下降準備
1 捨て縄のセットとザイルの通し方
2 ザイルの投げ方
3 ザイルを投げると絡む恐れのある下降ルートの場合
(1) ザイルをザックで背負っての下降
(2) ザイル袋の使用
(3) 肩にかけての下降
【7】懸垂下降
1 シングルザイルの場合
(1) ATCなどの器具
(2) エイト環(逆の輪を使用)
(3) ムンター(半マスト)
2 ダブルザイルの場合
(1) ATCなどの器具
(2) ムンター(半マスト)
3 制動力の強い懸垂下降法
(1) カラビナでの制動
【8】懸垂下降中のザイルの仮固定
1 ミュールノット
2 バックアップにマッシャ又はプルージックの使用
3 エイト環の仮固定
(1) T式(指でザイルを一時固定)
(2) ザイルの挟み込み固定
【9】懸垂下降が失敗したときの滑落防止
1 下のテラスでザイルを引っ張っての確保
全部の技術の写真はありませんが紹介します。
ザイルをフィックスする場合のビレーポイントへの固定方法。
エイトノット。これはテンションがかかるとほどくのが大変ですね。
ダブルインクノット。簡単にセットできてほどくのも簡単。
フィックスの中間固定はインクノット。
ザイルをしっかりと張る方法で。
オーバーハンド。これはきっちりと張ることはできません。
フィックスを通過時のバックアップはマッシャで。
プルージックだと閉まると緩めるのが面倒です。
マリナーノットでのバックアップ。写真のアングルの都合上、近いボルトからとっています。
ダブルフィッシャーマンノット。
ダブルフィッシャーマンノットの中間にスクエァノットを入れると締らないのでほどくのが簡単。
立木などに直接末端を固定する場合。
巻き結び。
ブーリン結び。
マルチピッチルートでトップが墜落した場合、ミュールノットで仮固定。
テンションからの脱出。
ビレーポイントにテンションを移します。
このときにビレーポイントを固定分散で作っていると、テンションのかかる方向が変わるのでぼると本に全ての加重がかかることになり抜ける可能性が出てきます。
流動分散であれば自然に2本のボルトに均等に加重がかかります。
なのでアルパインクライミングルートでは流動分散をメインに使います。
マスタープロをアンカーにした場合の引き上げ。
ジジをアンカーにした場合の1/3引き上げ。
ロックンロールをアンカーにしてタイブロック&プーリーを使えばかなり軽くなります。
1/5引き上げ。
半マストでの引き下ろし。
引き下ろし中の仮固定。
簡易ハーネス(胸&腰)での引き下ろし&引き上げ。
簡易ハーネス(胸&脚はラビットノット)での引き下ろし&引き上げ。
ザイルが岩角に当たる場合にグレインテマーを使用。
懸垂下降で捨て縄をセットする場合は流動分散にすること。
引きザイルが上になると岩にあたってロックしてしまう場合があります。
流れが悪くなりそうな場合は迷わず捨てカラビナをセット。
懸垂下降時のザイルの投げ方。
懸垂下降でザイルを投げると絡む可能性がある場合はザックに引き出せるようにセットして懸垂。
首に振り分けでかけての懸垂下降。
懸垂下降の途中でミュールノットで仮固定。
マッシャーノットでバックアップをとっての懸垂下降。
シングルロープの懸垂下降。
エイト環では反対の小さい穴にセットすると制動力が増します。
ミュールノットで仮固定。
指を入れての仮固定。
挟み込みの仮固定。
半マストで懸垂下降中の仮固定。
時間が足りないため駆け足での講習会となりましたが、今日のメニューは全てこなしました。
2日目も複雑になってきますのでしっかりと復習をお願いいたします。
今日はお疲れ様でした。